みんなはインデックス投資って聞いたことがあるかな?
NISAやiDeCoを始めたいと思って色々と調べているうちに、インデックス投資というワードを知った方は多いかと思います。
インデックス投資は、投資についての知識があまりない投資初心者でも資産を増やすことができるとして近年注目を集めています。
そこで今回はインデックス投資について、なぜ近年注目されているのか、メリットやデメリットなどを解説していきます。
インデックス投資について解説!
インデックス投資とは
インデックス投資とは、インデックス(市場の動きを示す株価指数)と同じ値動きをすることを目指して運用する投資手法のことです。
そして、特定のインデックスに連動するようにつくられた投資信託のことをインデックスファンドといいます。
例えば楽天証券など多くの証券会社で買うことができる、eMAXIS slim 米国株式(s&p500)というアメリカの企業に投資するインデックスファンドがあります。この投資信託はs&p500というインデックスに連動している運用を目指しています。
s&p500は、ニューヨーク証券取引所・NASDAQ等に上場している企業から、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスという会社が500銘柄を選び、それを時価総額加重し指数化しているものになります。
時価総額とはその時の株価×発行済み株式数のこと。時価総額が大きい会社ほど金融機関からの信用度も高く資金調達もしやすくなるため、企業としての価値が高いと判断できます。
ちなみにs&p500の時価総額ランキングトップ5は、マイクロソフト、アップル、エヌビディア、アマゾン、メタ。どれも聞いたことがある大企業ばかり。
つまり、eMAXIS slim 米国株式(s&p500)に投資すると、アメリカの大企業500社にまるっと投資することができます。
その他の有名なインデックスには、
- NYダウ平均
- NASDAQ 100
- 日経225(日経平均株価)
- TOPIX(東証株価指数)
などがあります。
何となくニュースで聞いたことがあるよね。
なぜ近年注目されているのか
株式市場は右肩上がり
このグラフを見てください。
これは先程例に挙げたs&p500指数に連動したインデックス投資ができるVOO(Vanguard s&p500 ETF)という銘柄に、2011年に1万ドル投資し約10年間運用した場合のグラフになります。
このファンドはコロナショックで約-35%下落しましたが、その後半年も経たずに株価はコロナショック前の水準までV字回復し、最高値更新をしているんです。
一時的に下落することはありますが、右肩上がりに増え続けているのが分かります。
そして最終的には投資した1万ドルは、約4万ドルになっているんです。
この10年の利回りは驚異の14.80%!すごいですよね。
ちなみにメガバンクの利息は0.02%で、定期預金の利息ですら0.025%程度。
銀行にお金を預けていても増えない時代なんだよ。
こちらはVOOに投資した場合の、ここ10年間の成績を示すグラフになります。
約10年間のうち、マイナスになったのは1回だけであとは全てプラスです。
資産が10年で4倍になる可能性があるなんて夢のある話だよね。
世界経済は成長している
先述した例は過去の話であり、未来のことは誰にも分かりません。
2008年のリーマンショック後のような経済成長が減退する時期もあるかもしれませんし、2020年のコロナショックのような未曾有のバイオハザードがまたやってくるかもしれません。
ですが世界の経済は今後も少しずつ成長していくと思われます。
この画像を見てください。
これはジェレミー・シーゲル氏の著書、「株式投資の未来」で考察されている内容ですが、1801年に1ドル投資し、2001年まで運用した結果どうなったのかを示しています。
画像内で最もパフォーマンスが良かったのは株式投資です。当初1ドルだったのが約60万倍に増加しました。
現金の価値は大きく減っているのが分かるかな?物価の上昇に伴い、現金の価値は下がっていくんだよ。
これは米国市場に投資した場合のデータなので、他の国に投資した場合は違う結果になるのは注意が必要ですが、
- 世界の人口は増え続けている
- 世界的にインフラ投資が起こり、発展途上国や新興国の生活水準があがってきている
- 様々なイノベーションにより新たなし商品やサービスが生み出されている
一時的に経済成長が減速することはあっても、それが長期に続き成長しなくなるということは考えにくいのです。
これが、株式市場全体への投資が勝つと注目されている理由の一つです。
興味があれば本も読んでみてくださいね。
インデックス投資の方法
インデックス投資をするための方法は、主に以下の2つがあります。
- 投資信託のインデックスファンドを選ぶ
- ETF(上場投資信託)のインデックスファンドを選ぶ
ETFとは、株式市場が開いている時間に株式のようにリアルタイムで値動きする投資信託のことです。
ETFには株価があります。先程例に挙げたVOOはETFなのですが、1株購入するのに約80,000円必要です。元手がある程度必要になりますし、米国株式が取引できる証券口座で購入する必要があります。
投資信託はネット証券だと100円から買えることが多いため、投資初心者の方はETFではなく投資信託を購入することをお勧めします。
インデックス投資のメリット
手間がかからず投資できる
インデックス投資のメリットは、プロが運用してくれているため、ある程度ほったらかしでも平気という点です。
自動買い付け設定ができる証券会社も多いため、購入する手間も省くことができます。また、この自動買い付けの仕組みはNISAの積立投資枠やiDeCoでも利用されており、この仕組みをドルコスト平均法と言います。
ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法です。この手法で金融商品を購入し続けた場合、価格が低いときの購入量は多くなり、価格が高いときの購入量は少なくなります。
ドルコスト平均法を利用した積立投資の特徴には、値動きに波のある金融商品に投資をする際、投資タイミングや投資期間といった時間を分散してリスクとリターンを平準化できる点があります。
長期的な資産形成を行っていく上で有効な方法のひとつと考えられますが、ドル・コスト平均法は将来の収益を約束したり、相場下落時における損失を防止するものではない点に注意が必要です。
ドルコスト平均法については今後記事にする予定なので、お待ちください!
チャートが読めなくても大丈夫
通常の株式投資では、株価が上がりそうな銘柄を見つけるために企業を研究する必要がありますが、インデックス投資では、プロが私たちに代わって運用してくれます。
チャートの見方が分からなくても全く問題ありません。
ただし、自分が投資しているインデックスファンドがどこの国のどんな企業に投資しているのかはある程度知っておいてほしいので、投資信託を購入するときに出てくる運用目論見書の内容を確認してから銘柄を購入するようにしましょう。
分散投資ができる
1つの企業にのみ投資をしていると、その企業の業績悪化や不祥事で株価が暴落してしまった時に自分の資産を減らしてしまうことになります。しかしそれを事前に予測するのは無理ですよね。
インデックス投資であれば、数十〜数百の企業への分散投資ができるので、個々の企業のリスクは大きく排除することが出来ます。
アクティブファンドより成績がよい場合が多い
現在、投資信託は数千種類ほどの銘柄が販売されています。
それぞれプロの投資家が様々な思考のもと運用しています。市場平均を上回る成績を目指す、アクティブファンドという投資信託も数多く存在します。しかし、その8割はインデックスファンドの成績に劣っていると言われています。
また、アクティブファンドは信託報酬が高いです。信託報酬というのは、投資信託を保有している間毎日引かれるコストです。市場平均を上回る成績を目指しているとは言え、今後いい成績を出し続けられるかは分かりませんし、ファンドの成績が悪くても信託報酬は関係なく運用中の資金から引かれていきます。
投資に精通しているプロが運用してもインデックス投資には勝てませんし、私たち投資初心者が個々の企業への投資をしたとして簡単に資産を増やせるはずがありません。
そのため、インデックス投資は知識があまりない初心者でも資産を増やせる可能性が高いため注目されているんです。
インデックス投資のデメリット
元本割れの可能性がある
インデックス投資は、個々の企業への投資と比べるとリスクを抑えられますが、投資である以上元本割れのリスクは伴います。
ただインデックスは先ほども述べた通り、短期的に見ると下落する局面もありますが、長期で見ると伸びていく可能性が高いです。
投資開始後最初の数年間は元本割れを起こす可能性は高いため、その状況に不安になり慌てて損切りをしてしまい資産を減らすことになってしまう方がいるのは事実です。
そのためインデックス投資を行う際は、長期投資を前提に投資していることを忘れるくらいの気持ちで運用していくことをお勧めします。
すぐには資産は増えない
インデックス投資は個々の企業への投資と比較すると値動きが少ないです。
インデックス投資は分散が効いているのはメリットでもあるのですが、1つの企業の株価が急騰したとしても他の銘柄に相殺されてしまいます。そのため急騰した個別銘柄に投資していた場合よりも得られる利益は少なくなります。
つまりインデックス投資は、個々の企業への投資よりもリスクは低いがリターンも低いと言うことが言えます。
運用コストがかかる
インデックスファンドはプロに運用を任せるため、その銘柄を持っているだけで運用コストがかかります。それが先述した信託報酬です。運用資金から毎日引かれていくものなので、個々の企業への投資よりも手数料が多くかかってしまいます。
投資していてつまらない
インデックス投資は個別株の投資と比較するとリスクは低いがリターンも低いということを述べましたが、インデックス投資に慣れてくるとその値動きのなさに物足りなさを感じる方がいらっしゃるかと思います。
それをつまらないと感じるか、個別株ほどの値動きは怖いからちょうどいいと感じるかは感性次第ですが、物足りなさを感じた方は個別株や今話題の暗号資産などにチャレンジしてみても良いと思います。ただし資産を一気に減らすリスクがあるためしっかり勉強し、必ず余剰金を使って少額から始めましょう。
ちなみに私は個別株はやってないんだけど、総資産の数%分の暗号資産は持ってるよ。
損しないインデックスファンドの選び方
投資したいインデックスを選ぶ
インデックスには種類があります。有名なインデックスは以下の通りです。
- 日経平均株価(日経225)
- 東証株価指数(TOPIX)
- ニューヨーク・ダウ平均株価(ダウ30、ダウ平均)
- S&P500指数(SPX)
- ナスダック100指数(NASDAQ 100)
- MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI) など
インデックスファンドを調べるときは、この銘柄はどの指数に連動しているのか、自分の運用目標を達成できそうか、などをよく確認しましょう。
信託期間が無期限のものを選ぶ
信託期間というのは、投資信託が運用される期間のことです。インデックス投資は長期運用が前提です。
信託機関が短い投資信託を選んだ場合、金融危機などが起こり基準価値が下がってしまった時に相場の回復を待ずに満期となってしまう可能性があります。
初心者はおとなしく信託期間が無期限のものを選びましょう。
純資産総額の規模と推移を確認する
投資信託を選ぶうえで、純資産総額の規模と推移を確認することは重要です。
純資産総額とは、投資家から集めて運用している資産の残高です。この規模が50億以上のファンドを選ぶようにしましょう。純資産総額があまりに少ない場合は、途中で繰り上げ償還(簡単に言うと運用停止)されてしまう可能性があり、そうなると運用目標が達成できなくなってしまいます。
また、純資産総額の推移を確認する際には、右肩上がりになっているファンドを選ぶようにしましょう。 純資産総額が順調に増えている場合は、資金流入が続いていたり、運用が順調であることを意味します。
運用コストが低いものを選ぶ
投資信託にはコスト(手数料)がかります。
販売手数料
投資信託を購入するときにかかるコストです。ただし、現在はノーロードと呼ばれる販売手数料が無料の投資信託が広く普及しています。
運用管理費用(信託報酬)
これは先述した投資信託を保有している間、毎日引かれるコストです。信託報酬の差は運用成績に直結するポイントなので、妥協せずファンドの比較をしましょう。
この信託報酬が0.5%以上のファンドはコストが高くつくと考えていいよ!
信託財産留保額
売却児にかかるコストです。現在はこの信託財産留保額はかからない投資信託がほどんどです。
おすすめの証券会社
楽天証券
楽天証券はSBI証券に並ぶ、大手ネット証券。扱っている株はもちろんのこと、投資信託・ETFの種類も豊富です。
楽天カードを持っていれば、クレジットカード引き落としで投資信託の積立が最大10万円分まで設定でき、積立した金額に応じて楽天ポイントがもらえます。楽天カードの還元率は0.5%なのですが、積立設定をするだけで0.5%の利回りを得られるのはお得ですよね。
ゴールドカードを持ってる人は0.75%還元、プレミアムカードがあれば1%還元の恩恵を受けることができますが、年会費がかかります。ポイントをもらうためにお金を使うのは本末転倒です。もらえるポイントはあくまでオマケ程度に考えてくださいね。
また楽天ポイントで投資もできるので、試しにインデックス投資をしてみたい方はポイント投資から始めてみると良いかもしれません。
SBI証券
SBI証券も大手ネット証券です。投資信託の取り扱いが豊富なだけではなく、スマホアプリから管理できます。
Tポイントだけでなく、VポイントやPontaポイントでも投資ができるので、お試しでポイント投資してみたい方にはSBI証券もおすすめです。
三井住友カードナンバーレスカードが投資信託の積立に使えます。還元率は0.5%なのですが、ゴールドカードやプラチナプリファーカードを持っている人であればポイント還元率を上げることができます。
まとめ
- インデックス投資とは、インデックス(株価指数)と同じ値動きをすることを目指して運用する投資手法
- インデックスファンドに投資すれば初心者でもインデックス投資ができる
- 世界経済は成長し続けており、インデックス投資を長期的に続けることで資産を増やせる可能性が高い
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